2024年02月26日世話人メッセージ 千葉達朗法律事務所 弁護士 千葉達朗

2011年の東日本大震災から、もうすぐ13年が過ぎようとしています。この震災では、東北地方太平洋沿岸を中心として、甚大な津波被害が発生しました。その津波被害のうちには、施設管理者の事前準備、発災時の判断、行動によっては避けられたのではないかと思われるものも少なくないと考えられ、施設管理者を被告とする訴訟が複数件、提訴されました。田村健太さんのご遺族らから依頼を受け、七十七銀行女川支店の企業防災のあり方を問うた本件裁判は、2012年9月11日に仙台地裁に提訴しましたが2016年2月17日に上告が棄却され、私たちの主張が認められることはありませんでした。しかし、一般的知見によれば想定外とされる津波被害でも、科学的知見によれば想定されうる場合があり、企業等の施設管理者が責任を問われることがあること、施設管理者が責任を回避するためには、事前に十分な防災体制をとる必要があることを世間に訴えることができたのではないか、と思っていました。本年1月1日、能登半島地震が発生し、津波被害も発生しました。私たちが訴えた、事前の防災体制の確立が今回の震災に生かされていることを願います。

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